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遅れてきた突っ込み
書きたいことは山ほどあるけど、暇がない。 だから、多分、どれも旬を過ぎた話題ばかりに なりそうなブログ。ここでのハンドルはたか号ですが、小説などはgatsutaka名で書いています。
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僕の小規模な奇跡(文庫版) 感想
感想と言ってもねえ。
書店のラノベではないコーナーで平積みされていたから買ったんだけど。
いや、違うか、平積みだけじゃ買わない。
やっぱカバーイラストですよね。
彼女に一目惚れか。
だって黒ひげだったら絶対に買いませんもん。w


僕の小規模な奇跡 (メディアワークス文庫)僕の小規模な奇跡 (メディアワークス文庫)
(2011/05/25)
入間 人間

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主要登場人物 俺、彼女、私、ハンサム丸、20年前の僕、20年前の彼女、いずれをとっても好きになれず、感情移入できませんでした。

絵画にまつわる登場人物それぞれの思いは、正直どうでもよかったです。※1

「私」の描かないという決意、それに至るプロセスは鬱陶しささえ覚えます。
美人税と言われた容姿への無自覚さも嫌いです。
「私」に厳しいなあ。w
これは「私」が他の人物に比べて、まだ「まとも」にお近づきになれそうなのに、実は一番遠いところにいたことに対する軽い反感かもしれません。

「俺」については特に感慨はありません。
ただ、「俺」のやり口を現実に真似たらほぼ確実に悲しい思いをすることになるだろうなと思います。
悲しくなるのは自意識が傷つくからです。「俺」は普通なら悲しみに帰すだけの反応すら喜びに感じています。
自意識ゼロでただ相手のことが好きだからという行動は凡人にはできません。※2

「ハンサム丸」はホントどうでもいい。
サッカーボールを隠す行動の意味が判らなかったです。

「彼女」の常に怒っている、他者を拒絶している態度も理解できませんでした。
兄の絵の動機に怒っているというだけでは説明できないですよね。

「奇跡」についても、うーん、まあこんなもんか。
起きた事件とその動機についても、うーん、まあこんなもんか。

なのに引き込まれて読み進んでしまうなんて、どういう作品なんだろう。

一番気に入ったのは、「私」の尿意に関する描写が何度か出てきたことです。
こんな書くと、言い訳のしようもなく変態だ。www
勿論私が変態だから好きなのではなくて、その描写が美術館でのトイレの場面につながる伏線になっているからです。
普通十代女性の、いかにちょっと変わった娘であっても、あれほどあからさまな「トイレ行きたい」が出るのは不自然で、なぜだろうと思っていました。

もう一つ、とても気に入ったことがあります。
上の段落で私は「勿論私が変態だから好きなのではなく」云々と、自分が気に入った理由を解説しました。
本作品はこのような「言わずもがな」の説明が極力省いてあり、全体、行間、人物のちょっとした仕草から読者がそれを読み解けるようになっています。
これがえも言われぬ「読書の快感」を与えてくれます。

例えば、「ハンサム丸」の母親が「私」を見て涙を流すシーンなど、なぜ涙を流したのか説明されていませんが、読者にはその理由が手に取るように分かります。
敢えて言わずもがなをやってしまうと、それは息子である「ハンサム丸」が友達もしくは彼女として家に連れてきた「私」が「20年前の僕」との血縁を確信させるほど似ていたからですよね。

このような部分は他にも沢山あります。
私が見落とした部分、見過ごした部分があるかもしれません。

「俺」と「私」で時系列が少しずらしてあったのにはやられたって感じだし、「俺と私」の母親と靴屋の接点を覚えていないし。

何度か読み直して味わい尽くさないと勿体ない作品であろうと思います。

嫌な言い方をすると、つまりこの作品は読者のレベルによって楽しみ方に差異が出るということです。

暫くは傘をささずに入間人間作品の雨の中を歩いてみたいと思っています。※3

あれ? 結局感想書いてしまった。
それに文庫版と言いながら、文庫版おまけストーリーには言及できなかった。


※1 ※3
私がコミック一巻だけ読んでいる「電波女と青春男」にも、何やらややこしい心理状況が内蔵されているようですね。
ドロドロ、ネバネバとは違うのかもしれませんが、トラウマチックなエピソードとそれに引きずられる話はあまり好みではありません。
もし、そういうのが含まれるのが入間作品に通低する傾向であるのならば、ちょっと警戒して読みますので誰か教えて下さい。

※2
私には一度だけ、「俺」と同じような告白の経験があります。
「普通」ではない「周りを唖然とさせるような」という意味で「同じ」ということです。
でもそのときの私は自意識過剰でしたから、簡単に破裂してしまいました。ww

周りにはラーメン店店員以上の数の人がいました。
それまでに失敗した告白がやっとの思いで二人きりになれる状況を作って、それが無駄になるということの繰り返しでしたから、多分ですが、そういうのが面倒くさくなったのでしょう。それに、これが最後という気持ちだったし、根拠なしにうまく行くだろうという自惚れ、つまりは過剰な自意識もありました。

結果的にそれが本当に最後の告白となり、以後今のかみさんに結婚を申し込むまで、告白という非常にエネルギーを要する行為はできなくなってしまいました。
その最後の告白が、振られたという次元ではない、圧倒的な悲喜劇を私にもたらしたからです。

あれから「20年」が経って、ようやく笑い話にできるようになりました。
悲喜劇の具体的な内容はご要望があったら書くかもしれません。

追記 2011/6/25

直接のご要望はなかったのですが拍手を一つ貰えたので、その悲喜劇について手記形式の文章を書きました。

ある特定の人達だけにですけど参考になるかもしれない体験談と、それから導かれるアドバイスを含んでいます。
その上で、「多分笑える」他人の不幸になっていると思います。
役に立たなかったらごめんなさい。
笑えなかったらもっとごめんなさい。

「Read More」からどうぞ。


本論に入る前に暫く退屈な昔話にお付き合い下さい。
この前提を知った上でないと悲喜劇の全貌を理解してもらえないからです。

私が大学を出て就職したのは東京の某メーカーでした。
社名は、言えば皆さんご存知でしょう。

夏の終わりまで続いた新入社員導入教育が終わり、希望して配属された部は本社にありました。
何年も男性新入社員の配属がなく、おじさんとOLだけといういびつな人員構成でした。
全体で40人くらいだったでしょうか。内、女性は10人で全員独身でした。

理系で入社した他の同期は、設計部や製造部など女っ気の少ない部署に配属されたのが殆どで、羨ましがられたものです。
私の職場からは六本木まで歩いて行けました。

同じ部に配属された同期は私を入れて3人。私は大学まで地元。私以外の2人は地方出身の六大学卒で、一人(A)は普通、もう一人(B)は金と女にしか興味のない(但し普通の女性には相手にされない)変なやつでした。一応、三人で飲みに行ったりして仲は良かったです。その時点で3人とも彼女なしでした。

部内は4つの課に分かれていて、3人それぞれ別の課に配属されました。別の課と言ってもオフィスは同じフロアで仕切りもなく、部全体が一つの課みたいなものでした。
朝礼なども部全体で行われていました。

私は学生時代にパソコンにはまってプログラム作りなどをしていました。
だからその当時ようやくオフィスに導入され始めたワープロ操作は簡単に習得できましたし、仕事の面で他の同期2人に負ける気は全くありませんでした。先輩や上司の評価もそのようなものだったと思います。

私達が配属された3つの課にはそれぞれ女性社員が1人いて、男性社員のアシスタント的な業務を行っていました。(他の7人は全員もう一つの課です)

私の課の女性はそれは可愛かったです。中途入社で、私達が配属されるほんの数ヶ月前に入ったばかり。見た目も性格的にも部内の男性陣から一番注目されるような目立つ存在でした。年齢は私の3つ下。Xさんとします。

そんな人が、隣の席で私の仕事を含めてアシスタントとして事務処理をし、朝昼にはにっこり笑ってお茶を入れてくれるのです。高校から理系で大学では体育会系のサークルの私が舞い上がるのは無理ありません。

先輩を含めて男だけで飲みに行くと、当然「誰に気がある?」という話になります。
はっきりとは言わないけれど、私とAはそれぞれ同じ課の人に気があり、Bは特に職場にはというスタンスでした。
Aの課の女性は私と同じ年齢で、穏やかな性格の美人でした。Yさんとしておきます。

女性が7人いる課の若い3人は女子寮に入っていました。
その3人と私たち3人で花火見物に行ったこともありました。

そういうある意味恵まれた新入社員生活を送っていたのです。

ところが、配属されて数ヶ月が過ぎた頃、Xさんの私に対する態度が急に邪険になりました。
仕事のことで話しかけても「あなたとはお話したくありません」という雰囲気で事務的に一言二言返すだけ。お茶を入れて持ってきても、(課員全員のを入れますから私だけ除外にはしませんが)それまではデスクの手に取りやすいところに丁寧に置いてくれていたのに、端の方にぞんざいに置くという感じです。

「あの、俺、何か気に障ることしたかな?」「いいえ。何もありません」
これには参りました。本当に思い当たることがないのです。
でも私の言動に何等かの問題があったのでしょう。

そうなってしまったら放っとくのが一番なのです。
何とかしようとすればするほど泥沼にはまります。
でも当時はそんなこと分かりません。

同期、先輩に相談し、Xさんと一番中のよかった女子社員に相談したりしました。
元の状態に戻りたいという一心でした。

同期のBは「そりゃ大変だなあ」と言い、Aは「そんなことは捨て置け」と言いました。
先輩は心配はしてくれましたが、それでどうこうすることなどできません。
Aの言葉は、今思えば核心を突いていたのです。
ただ、彼がその時点でどういう意図を持ってそれを言ったのかは分かりません。

Xさんと親しい女子社員に相談したのは最悪の行動でした。
「そんなこと私に関係ありません」と言われました。(反応も最悪ですね)
相談したことはそのままXさんに伝えられたのでしょう。
これは結果として関係を余計に悪化させました。

未だに女性心理なんて分かりませんが、結婚してかみさんと10年以上暮らしていると、少しだけ分かってきたことがあります。次のことが嫌がられます。
1)本人がいない席で、話題にする → それが(悪意なしであっても)本人に伝わる
2)喧嘩していることを第三者に相談する
両方とも「どうしてそれが?」と思った人もいるでしょう。特に男性。

私は自分がいない席で話題にされたとき、その内容がいいことであれば当然としても、悪口であっても、それが謂れの無いことでない限り、「俺が至らないからそんなことを言われるのだ」と考え、その言った人を否定することはしません。
そして実行が伴うかどうかはともかく、自分の悪い点を改善しようと考え、なんとか自分を分かってもらいたいと思います。

だけど、話題にされたこと自体を問題視し「何であの人にそんなこと言われなきゃいけないの」と考える人がいます。
自分に悪い点があるとか、それを良くしようなんて発想は全くありません。
話題にした人が悪なのです。

喧嘩の相談においても、私だったら自分の言い分を説明して、誤解があれば解消したいと考えます。
でも、喧嘩の相談をされた→自分の悪口を言われた→そんな相談をするやつは最低で許せない、と考える人もいるのです。

この違いに随分長いこと悩みました。
今思うのは、そもそも1)2)の目的が違うのが原因ではないかということです。

1)で誰かの困った点を話題にするのは、憂さ晴らしという面を否定はしませんが、どうにかその人に改まって欲しいという気持ちがあります。
でも相手が改まるかどうかなんてどうでもよく、話すことだけを目的とする人がいます。
つまり、最初からそこがずれているから、逆に自分が言われた場合の反応も異なるのです。

2)に至っては「あの人と喧嘩してるのよ。どう思うー?」なんていう相談は、相手の糾弾が目的であって、関係をどうにかしたいという気持ちは希薄です。

Xさんがそうだとは言いません。分かりませんから。
でも、多分、そうだったのではないかと、今になってようやく理解しています。
私なりに納得していることなので、たとえ間違っていてもいいのです。

当時は本当に訳が分からない、つらい毎日でした。
そもそもの原因が分からないし、どうにかしようと思っての行動も全て悪い方にしか働かないのですから。
結局、Xさんとはそのままになりました。

翌年、新卒の新入社員が6人配属されました。
殆どが東京かその近郊出身で、仕事はともかく遊びなど洗練された連中でした。
人数も多いし、伸び伸びとやっていました。

その数年後、部の朝礼でこんな発表がありました。
「今度、A君とXさんが結婚することになりました」

!?
私は一瞬、結婚式が2つあるのかと考えました。
それほどの電撃発表でした。

いつ頃から付き合いだしたのか、どちらから誘ったのか、Aは何も話しませんでした。それにどうせ私は聞きたくなかったのです。
その上で、私は披露宴での新郎側友人代表のスピーチを頼まれました。

私は大勢を前にしてのスピーチは得意なのです。Bは何を言い出すか分からないから、危なくてスピーチは頼めません。

私とAはよく一緒に飲みに行く基本仲のいい同期です。
Aは当初から私がXさんに抱いていた気持ちは知っていますし、その私とXさんとの関係は多分私以上に知っていますが、裏切られたとは言えません。
客観的な立場で言えば、私とXさんは付き合っていたのでも、告白をしたわけでも何でもない、ただの同僚なのです。しかも訳が分からないけど一方的に嫌われていました。
後で先輩から「飲みに行ったとき、A君が『俺がXさんと付き合っていることをあいつに言えなかったんです』と言ってた」と聞かされました。(あいつ=私です)

とても辛かったけれど、スピーチの役目を果たしました。
内容なんて覚えていませんが、面白おかしく話せたと思います。勿論、そのスピーチで自分とXさんのことは一切触れていません。

尚、そのずっと後のこと、私の結婚式の披露宴に二人を招待したいと電話をしましたが、Aは「ああ、いやあ、うーん、ちょっと、無理なんだよ」と言葉を濁して断りました。
ああ、まだXさんが俺を嫌っている、もしくは許していなんだろうなあと思いました。

嫌われた原因は死ぬまで分からないのでしょう。

==

以上は、私の経験について、私の立場だけから記しました。
創作や誇張は一切入れていません。
時点や前後関係には少し記憶違いがあるかもしれません。

XさんやAの立場からは全く違う物語があるのでしょうが、私は知らないのだから書きようがありません。

また、省略した事項は沢山あります。
私が一方的な被害者で気の毒な存在のようですが、一方の立場から書いた手記ですからそのつもりである程度割り引いて読んで下さい。

これを読んでお人好しにも程があると感じる人がいるでしょうか。
私はその時点でも、今でも、Xさんを恨むとか、とんでもない女だったと思うことができません。これは良い人ぶって言うのではなく本心です。

何のフォローもしてくれなかったAはちょっと恨んでもいいかな。w
きつい奥さんと結婚したことでざまぁ見ろな人生を送っていればいいのに、と願う程度にはね。

まもなく本論に入りますが、その前に、もう少しこの続きにお付き合い下さい。

==

私が配属された部は、その後、開発・設計部隊がいる各事業所に分室を設けて課単位で移ることになりました。
そして若手社員の部内ローテーションも始まりました。

私はローテーションで課が変わり、都内最大の事業所に設けられた分室に移りました。
そこは当初Bが配属された課でした。
若手は私とB,一つ下の後輩が三人(C,D、E)、もう一つ下の後輩が一人(F)です。
その課のアシスタントはYさんになっていました。
人数が増えたので、中途入社したZさんもアシスタント業務をしていました。

仕事が忙しく、遅くまで残業して寮に帰ったら寝るだけ。食事は3食とも社員食堂で済ませていました。
土日はどちらかは寝て過ごし、一日だけ渋谷か新宿辺りに一人で映画を見に行くという生活でした。

そのうちに、Bが会社を辞めることになりました。
いい加減な仕事しかしないやつでしたから、普通は何等かの慰留が行われるのですが、すんなりと退職が認められました。
その頃Aは別の事業所にいたので、滅多に会わなくなっていました。

私は、私の入社と同じ年に中途入社で入ってきた一つ年上のGさん(男性)と気が合い、親しくなっていました。
Gさんが結婚するときのスピーチは喜んで引き受けました。
Gさんは、私とXさん、Aとの経緯は知っています。

後輩の連中は、都会育ちの気立てのいいやつばかりでした。
いずれも彼女に不自由しないタイプです。

そういう環境の中で、美人に惚れっぽいというか何と言うか、私はYさんに好意を持つようになっていました。

それを自覚する前のことです。
私とYさんの二人で霞ヶ関まで出かける機会がありました。用事が済んだのは夕方になってからでした。
もう職場に戻っても定時過ぎるので、そのまま直帰することにして会社に連絡を入れました。

「それじゃ、一緒に何か食べましょう」
これは私ではなくYさんからの提案です。
勿論、たまたまであって、特別の意味はありません。
同じ年齢ではありますが、社歴は私より4年ほど長く、Yさんは私の先輩になるのです。

考えてみれば、東京に出てからどんな形であれ、女性と二人だけで食事するのは初めてのことでした。

はい、そこ。笑わない。 そんなもんだよ。

で、まあ、その後Yさんを意識するようにはなりましたが、動くことはできませんでした。

けしかけてくる先輩はいました。Hさんとします。
「あんないい娘そうそういないよぉ。頑張れ」ってね。
Hさんに限らず、30代の先輩達の何人かはそんな目で私を見ていました。

その頃、寮の近くのクリーニング屋のおばちゃんから「あなた彼女いないの? 私の姪と見合いしてみない?」とか、となりの部署のおっさんから「俺の親戚の娘と会ってみないか?」とか言われることがよくありました。
年齢的に適齢期ではあったし、一応見込まれていたのだと思います。
私は以前から上の世代にはとても受けがいいのです。
でもそういうのは全て断りました。
何もできていなかったけれど、Yさんへの思いがあったからです。

正月に帰省したとき妹二人から言われました。
「兄さんにはどうして彼女ができないんだろうね。三高の条件は揃っているし、顔の偏差値も高いほうだし。何より優しいから、相手は絶対に幸せになれるのに」
「私もそう思う。兄さんの奥さんになる人はわがまま言いたい放題ができる。少々の美人でも高望みってことにはならないと思うんだけどなあ」
「ちょっと待て。それじゃ俺が幸せになれない」
「兄さんならそれを幸せに感じるだろうから大丈夫だよ。東京の女の人ってバカばっかりなの? 私の友達紹介しようか?」
「いや、いい」
妹達はブラコンではありません。
言っていることは身内の身贔屓だとしても、結局本人が動かなければ何も始まらないのです。

そんな私にGさんが助け船を出してくれました。
両国国技館の大相撲チケットを私が買いに行って4枚入手しました。
発売日の朝早く行ったのに升席は取れず、二階椅子席でした。14日目土曜日です。
若貴の入幕前、千代の富士が全盛の頃です。

そしてGさんがYさんとZさんを誘ってくれたのです。(このときGさんはまだ独身)
四人で相撲見物に出かけました。楽しかった。

それで味をしめて、4ヶ月後の次の場所では前日から徹夜して升席を取りました。
でもこのときは二人に断られました。
前回「次は升席で見たいね」と言っていたから絶対来ると思ったのに。
仕方ないのでFを誘って三人で行きました。
はしゃぐFを見ながら、私とGさんは「お前のために徹夜したんじゃない」と毒づいていました。w

こうやって思い返してみれば、20代だというのに、女性との付き合いに関しては高校生レベル、下手したら中学生レベルでしかないですね。

==

ここから本当に本論に入ります。
二度目の相撲見物を断られた時点からの経過時間ははっきり覚えていません。
一年は過ぎていたと思います。

==

私は決意しました。
Yさんに告白しようと。

正確には「告白」ではなく、「お付き合いの申し入れ」ですが、実質は同じです。
一般的には微妙に、もしくは明確に意味合いが違うのかもしれませんが、私の意識は告白でした。

職場の一角に会議スペースがありました。
独立した部屋ではなく、キャビ類に囲まれて会議卓と椅子がある場所です。
そこで週一回、課の会議が行われていました。全員参加です。

30分ほどの会議が終わり、参加者が立ち上がって席に戻りかけたとき、私はYさんを呼び止めました。
そのときほぼ半数の人が会議スペースを出ていましたが、まだ半数は残っているか、歩いていました。

実はそのとき、自分が何と言ったのか全く覚えていません。
食事に誘ったのか、観劇にさそったのか、それとも単にデートに誘ったのか。
少なくとも「私はあなたが好きです」的な告白ではありません。
でもそれが「俺」と同じように行った私の「告白」なのです。

なぜそんな場所、そんな状況を選んだのか。

上の日記本文で二人だけの状況を作り出すのが面倒だったと書きました。
それは一つの理由に過ぎません。
もう一つ、明確な理由がありました。

衆人環視の中で申し込むことで、「断られるはずがない」と考えたのです。
二人だけだったら「ごめんなさい」と言えるかもしれないけれど、他の人も見ている中で乞われてはっきり断るのは少し難しい。逃げ場がない。
自惚れと、高揚と、愚かな計算と、その他色々な感情が渦巻いて、そう考えたのです。

すぐそばにいたHさんが「よくもまあ、こんなところで、ぬけぬけと…」と呆れ声を出しました。これは一字一句間違いなく覚えています。そっちを見る余裕はありませんでしたが、顔は笑っているようでした。

そして、Yさんの返事がもたらされました。

「あの……だめ、……みたい」
これも一字一句そのまま耳に残っています。

「え? ……あ! ……そう」
それで終わりでした。

どうやって席に戻ったか覚えていません。
後からHさんがやってきました。

「うーん。何とも言えないけど。まあ、君としてはよく頑張った。うーん。まあ、次もあるし、気を落とさず」
そんなことを言われたようでした。
それ以降のことは何も覚えていません。

これだけであれば、ヘタレ男が勇気奮って、かなり変則的ではあるけれど告白をして、振られたというだけのことです。
本人にとっては悲劇だけど、それだけのことです。

しかし、その後、圧倒的なもう笑うしかないような更なる悲劇が私を襲いました。

これも経過時間があやふやなのですが、告白からそれ程は経っていない、2、3ヶ月後くらいのことだと思います。

ある日の朝礼で課長から連絡事項がありました。

「今度、当課のC君とYさんが結婚することになりました」

私はその言葉の意味を理解できませんでした。
デジャビュではないけれど、本当に結婚式が2つあるのだろうと理解しました。
でもそうではなかったのです。

朝礼後、先輩達は二人を祝福しながら、私と顔を合わせることをしませんでした。
後からGさんとHさんが慰めにきてくれました。
何と言われたか覚えていません。
私は表情を失っていました。

上に書いたように、C君は一年後輩です。
私の立場で言えば、「何もできずにもたもたしている間に後輩にかっさらわれていた」ということです。私が告白の蛮行を行ったとき、二人の結婚は既に決まっていたのです。
D,EのC君の同期二人は事前に知っていたようでした。
私とFとGさん、それに先輩達は誰も知りませんでした。

私は、知っていた二人、そしてYさんの婚約者であるC君本人の目の前で、Yさんに告白をしていたのです。

その日一日、どうやって過ごしたのか、どのように仕事をしたのか覚えていません。

仕事が終わってからGさんに連れられて居酒屋に行き、遅い時間にそこを出て電車のつり革につかまって、ようやく実感が湧いてきました。
涙はなんとかこらえました。
でも酔ったせいではないのに、膝がガクガク震えて止まりませんでした。
両手に力を込めて、電車の床にへたり込まないようにするのが精一杯でした。

自分の情けなさ、みっともなさを呪いながら。

==

これが「俺」と同じような告白をした私にもたらされた悲喜劇の全てです。
ようやく笑い話にできるようになったつもりでいましたが、書いていて当時の気持ちが蘇ってきました。書かなきゃよかった。w

Yさんの返事は、そのときもうC君と婚約していたという事実を知れば、あれが最大限の優しさというか、心遣いだったことが分かります。
告白自体は仕方ないにしても、そのやり方については本当に申し訳なかったです。

でも、「彼女」のように「ねーよ」と言われいたほうが良かったかもしれないですね。
それだったら、「もっと早く行動していれば」なんていう詮無い後悔をしないで済みますから。

相撲に行ったときに既に付き合っていたかどうかは分かりませんが、その時点で50:50、その前の食事の時点では多分100%先行できたはずです。
C君の配属までは完全に1年先行できたのに、その期間はXさんに躓いていました。
死んだ子の歳を逆方向に遡って数えてるみたいだ。もう止めよう。w
それにC君に先んじることができたとしても、うまくいったかどうかなんて分からないのですから。

C君とYさんの披露宴には招待されませんでした。
招待されても断ったでしょうけれど。
二次会はどうだったかなあ。
行かなかったのは確かです。

==

この文章は、話を分かりやすくするために枝葉をかなり削って書いています。
自分に不利なことを無意識に省いているかもしれません。
本筋には関係ないけれど、意図的に書かなかった重要なファクターもあります。
そのつもりで割り引いて読んで下さい。

日記本文に「結果的にそれが本当に最後の告白となり」と書きました。
実を言えば、Yさんへの告白は私の最後の告白ではありません。
直接言ったか言わなかったかは別にして、前後関係もあやふやだけど、好意を持った女性があと4人いました。
本文に嘘を書いたのではなく、すっかり忘れていたのです。
この悲喜劇を書いているうちに思い出しました。

20代前半から30代初めまでで6人ってのは、多いか少ないか普通なのか分かりません。

若かったし、恋愛関係以外では自分に自信があったし、どうしても彼女が欲しかったのでしょう。
いい会社だったから、次々と入ってくる女性社員も粒揃いでしたしね。

四人のうち二人は私と知り合う前から付き合っている相手がいて、その人と結婚しました。
一人はYさんと全く同じパターンで、私が誘ったときには既に後輩と付き合っていてそのまま結婚しました。
忘れてるもんだなあ。誘ったのが衆人環視下でなかったし、一大決心してた訳でもなかったからかなあ。
Xさん、Yさんのインパクトがあまりにも強くて、記憶の中で異彩を放ち過ぎていたせいかもしれません。

私は自分がもしかしたら持っていたかもしれない優位性を全て無駄にし、人並みには持っていたであろう可能性を全て失ってしまいました。

私が転職して地元に戻ったのは31歳のときです。
退職願いを出してからそれが認められるまで半年かかりました。
六人目、東京で最後に好意を持った女性は、私が田舎に帰る直前に食事に付き合ってくれました。



その後、地元で知り合った今のかみさんと結婚しました。

==

こんな内容をネットで書いて大丈夫かという心配は不要です。
関係者がここを読む可能性なんてまずありません。

万が一読まれたとしても、当時私がどう思って行動し、その結果をどう受け止めていたか知ってもらえるならそのほうがいいと思っています。

上の方に書いた1)に陥るリスクはあるけれど、今更どうでもいいです。

==

さて、こんなみっともない昔話を晒すことによって、今現在彼女がいない若い男性に対して次のようなアドバイスをしておきます。

「僕の小規模な奇跡」の「俺」のような告白はしないほうがいいですよ。
私と同じような悲喜劇に遭わないという保障がないのだから。

それと、告白するんだったらためらわずに早目にするほうがいいですよ。
悩んで先延ばしても振られるときは振られるんだから、ためらっている間に他の男に持っていかれるよりはよっぽどいいですよ。

成功体験の上でのアドバイスよりも説得力があるでしょう?
「ねーよ」wwww
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