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たか号(gatsutaka)

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書きたいことは山ほどあるけど、暇がない。 だから、多分、どれも旬を過ぎた話題ばかりに なりそうなブログ。ここでのハンドルはたか号ですが、小説などはgatsutaka名で書いています。
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再会の場面で私は
このエントリは Morning Glory(リンク切れ)のユキさんの作品「彼の事情 彼女の事情」(リンク切れ)にインスパイアされて書きました。ユキさんどうもありがとう。

昨日のエントリの続きです。そちらもお読み頂ければ幸いです。




高三の夏の終わり、土曜の昼下がり。学校からバス停への道を一人で歩いていると、隣の女子高の制服を着た女の子が駆け寄ってきた。

「あの、××君でしょっ? 私、○○です。小学校で一緒だった。」


田舎で生まれ育った私は、ちょっと背伸びして家から少し離れた市の高校を受験し、知り合いが一人もいないその高校に下宿から通っていたが、まわりになじめず孤立していた。
中学では生徒会長をし、部活はサッカー部、仲間とバンドのまね事をしてコンサートを開くなどしていたのに、高校生活はそれと比べてあまりにギャップのあるものであった。

2年の終わりの春に父の転勤で実家が引っ越すことになり、借家住まいになるので私の下宿代が出せなくなったと言われた。それで、転入試験を受けて高校を変わることになった。

新しい高校は、そもそも一年間しか通わないので部活や行事に関係ない立場であったし、クラスの中ではおとなしくしていた。それまでの二年間で私の性格は相当変わってしまったようだった。リーダーシップはどこかに行ってしまい、積極性が消え、新しいことを始める意欲を失っていた。幸い、まわりが暖かい無視という扱いをしてくれたので、居心地が悪いということはなかった。

大学受験も段々迫ってくる。学校に行く以外は、家で勉強するだけの日々を送っていた。
そんな生活にも慣れた頃のことだった。


「えっ○○さん?うわあ、久しぶり。えーと、8年ぶりかあ。」
「そんななるねえ。メガネかけてるから最初分からなかったけれど、やっぱり××君だったんだあ。」
「メガネは小6からね。今、家はこっち?」
「ううん。前のまま。寮に入っているの。××君は?」
「春に一家で引っ越してきて、高校転校したんだ。」
「へえ~。」

彼女とは幼稚園から小学4年まで一緒だった。

小さな町の小学校だったので一学年2クラス、3年と4年のときは同じクラスで2学期の学級委員だった。学級委員は2年生から各学期ごとにクラス内での選挙で選ばれ、男子が正、女子が副と決まっていた。私は、2年から6年まで、毎年2学期の学級委員であった。選挙といっても人気投票みたいなものだから、要するに一番人気ではないけれどその次に選ばれる存在だったということだろう。

学級委員の仕事は、朝礼や学級会の司会、授業の始めと終わりの起立礼の号令かけ、月一回の全校学級委員会への出席、その他クラスの雑用係という感じである。

全校学級委員会は土曜の授業の後に開かれていたから、それが終わったときにはクラスの他の子は誰も残っていないので、二人で一緒に帰ることもあった。

5年生になるとき、彼女は転校していった。同じ県の中の端から端への引越しで、小学生の私ににとっては遥か遠い所に行ってしまったような感じだった。

6年生のある日、同じクラスの女の子が、彼女から届いた手紙を学校に持ってきた。
私はその子に頼み込んで封筒を見せてもらい、住所を書き写した。

その日、家に帰ってから手紙を書いた。内容は他愛のない現状報告みたいなものだったと思う。しばらくして返事が来た。私からの手紙をとても喜んでくれている文面だった。それから3年程、ときどき手紙のやり取りをした。

中学生になった私は、別の小学校から来た子に好意を持っていた。その子は私と一緒にバンドをやっていた仲間の一人と付き合っており、私とその子の間に何かがあることはなかった。その頃の私は、自分がどういう気持ちでいるのかよく分からなかった。その間も彼女との手紙のやり取りは続いていたが、いつの間にか途切れてしまっていた。

高校に進み、環境の変化で悩んでいるうちに彼女のことはすっかり忘れていた。
そして、突然の再会。


「大学どこに行くの?」
「う~ん。ここの国立狙ってるんだけど。」
「大変だねえ。頑張ってる?」
「うん、なんとかね。そいじゃね。」
「うん、そいじゃ。」

私は彼女とまた会う約束をすることもなく別れた。そしてそれから一度も会うことはなかった。

大学を出て東京で就職したあと、会社の独身寮で受け取った小3のときの担任の先生からの年賀状にこう書いてあった。
「元気でやってますか? 先日○○さんが訪ねて来てくれました。結婚して子育てに頑張っているようです。」

こういうのを風の便りって言うんだろうなあと思ったそのとき、私は理解した。
「あの頃からずっと、俺は彼女が好きだったんだ」と。

東京の会社を辞めて地元に戻った私は、今の職場への行き帰りのバスの中から、あの時の彼女と同じ制服を着た女子高生たちの姿をまぶしく眺めている。

もし今、あの再会の場面に戻ることができたら、私は彼女に何と言うのだろうか。


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この記事に対するコメント

えぇっと、トラックバックありがとうございます。
なんかいろいろ紹介して頂いて…
とーっても嬉しいです。

たか号さんのBlog読ませていただきました。
…ちょっと泣けました。
私が書いた小説と、本当似ているなって。
(HPにも来て下さったんですねー、嬉しいです♪)
確かに、人生いろいろとやり直したいなーって
思うところはいっぱいありますよね。
私もまだそんなに長く生きてませんが、
あのときにああしていたら…
と、思うところが大量にあります。
でも、失敗があるから前に進めるんだ。
そう前向きに考えて、生きてます。

…結局何が言いたかったんだろ?
すみません、日本語苦手で;
【2005/10/05 19:01】 URL | ユキ #0iyVDi8M [ 編集]


ユキさんへ
コメントありがとうございました。
ご本人の了解もなく勝手に書いてしまったので、よかったんだろうかと
ちょっと心配していましたが、安心しました。
このブログで初めて付けてもらったまともなコメント、やっぱりこういうの
書いてもらうと嬉しいもんですね。
また来て下さい。
【2005/10/05 22:06】 URL | たか号 #Xrogt4DI [ 編集]


秒速の漫画の感想からつたってきました。
とても素敵な文章ですね。自分と重ねて何度か読み返してしまいました。秒速に負けず劣らず胸に残ります。
ありがとう。
【2016/11/02 23:49】 URL | がみ #- [ 編集]

がみさんへ
コメントありがとうございます。
そこまで褒めて頂くと面映ゆいというか何というか。

このページは私がブログを始めて間もない頃、ネットで知り合った女子高生の文章(小説でした)を読んで、そう言えば自分にもこんな経験があったなあと思い出して書いたものです。
記憶違いはあるかもしれないけれど、創作や誇張などは入れていません。

あのときなぜ「また会える?」と言わなかったのか、言えなかったのか。

結局のところ自分に自信が無かったのでしょう。
一つだけ言い訳すると、彼女の学校は校則が厳しいことが有名で、休日でも外出は制服、男子と一緒に歩くなんてもっての外、寮生は自宅生よりもさらに厳しく管理されているという話を聞いていたので、誘うことによって彼女を困らせてしまうかもしれないという考えが一瞬頭を過りました。
でも後になって考えてみれば、あの状況で拒絶される可能性はまずないですよね。
むしろ誘わないほうが不自然だから、私の反応で彼女は傷ついたかもしれません。

>自分と重ねて何度か読み返してしまいました。

ああ、うん。
その物語を読んでみたいです。
【2016/11/05 20:54】 URL | たか号(gatsutaka) #AH9ccSQQ [ 編集]


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